食の起源 第2集 「塩」 人類をとりこにする“本当の理由”
人類進化が教える理想の食
2019年12月15日(日) 午後9時10分~9時59分
「本当に人を健康で幸せにする“理想の食”って何?」そんな疑問の答えを、人類と食との“壮大な歴史”と“驚きの進化”から解き明かすシリーズ「食の起源」(全5回)。
食にこだわりを持つTOKIOをナビゲーターに知られざる“食の真実”に迫っていく。 第2回のテーマは「塩」だ。食のおいしさにも生命維持にも欠かせないものなのに、とり過ぎによる高血圧の急増が問題になり、今や「減塩」の大合唱。なぜ人間は健康を害するほど塩のとりこになってしまったのか?人類の進化をさかのぼると、じつは私たちは、はるか大昔に、ほとんど塩をとらなくても生きられる体を手に入れていたことが明らかに。ところがその後、祖先の食生活に起きた「ある変化」をきっかけに、人類は塩の魅力にとりつかれていく。謎を探ってTOKIOの松岡さんも、太古の祖先の驚くべき「塩づくり」に挑戦。人類の進化から見えてくるあなたにとっての“本当の適塩”とは!?
とりすぎると
とりすぎる 塩中毒になりがち
人類が手にした最初の麻薬ともいえる
どうして塩に取り憑かれるようになったのか
なぜ塩の魔力から逃れられないのか
人間が生きていくために必要な塩の量
マサイ族の食事
しぼりたての牛乳 朝食
午後4時半 ヤギの乳
1日2リットルのミルク
たまににくを焼いて食べる
塩はふっていない
塩分は牛やヤギが食べている土
動物たちの塩 エンボレイ
そこに入っているので充分
塩を舐めると毒でもなめたような反応
2リットルのミルクに塩は2g これで充分
小さじいっぱいで6gその1/3
探検家 関野吉晴氏も解説
動物の血、体液からとるので充分というところもある
マウスに塩分を多く与え 急にやめると麻薬をやめた時のような反応がでていると
塩を取らずにはいられなくなってくる危険あり
塩の魔力に取り憑かれるようになったわけ
4億年前 魚だった頃 もともと塩水の中で生きていた
受精卵にもナトリウムの波がでる
心臓や脳の神経もナトリウムの電気エネルギー
生き物はナトリウムをつかって生命を維持してきた
陸上に上がってきた
海から離れた内陸へ
2.5億年前 四つ足 陸上で繁殖し始める
陸ではナトリウムが少ない
ナトリウム少ない 生命の危機
舌と腎臓を進化させることにより生命の危機を凌いだ
舌の表面の味蕾
丸い玉ねぎのような花のような機関
甘み 塩味 苦味など
とくに発達 塩味を感じる細胞
舌全体で1万個以上ある味蕾
でも海中生物の味蕾は200個くらい
腎臓でナトリウムを再吸収する能力アップ
いったん尿に出たナトリウムを捨てずにまた再吸収させた
血管の中にナトリウムを取り入れる穴がたくさん
99%取り戻され
体内には200gの塩
1日に失われる塩分は汗を加えても1.5gほど
わずかな塩分でも生きられるように進化
それなのに、なぜそんなに塩をとるようになったの?
ルーマニア 8000年前 塩をみずから作り始めた証拠を見つけた
マリウス アレクシアヌ教授
人類最古の塩作りの現場
塩分が濃い湧き水 海水の7倍の塩
これを燃やした木にかけて塩を取り出した
塩の結晶をつくる技術
アマモという海藻
これをたくさんあつめ 乾燥させ 燃やす
灰を土器に入れて加熱 海水をかける
少しづつ海水をかけると 次々乾燥して効率よく塩を作れる
土器の外側に塩がついてくる
すごい労働力と時間
何故ここまで塩が欲しい?
8000年前に何が
同じ頃 穀物や野菜を作り始めていた 農耕の始まり
1万2千年前に始まり ルーマニアに伝わったのが8千年前
穀物 野菜をたくさん食べる
ナトリウム不足で死ぬ人続出
穀類にはナトリウムがほとんどなくカリウムがたくさん体内に入る
カリウムが多いと心臓が止まったりする
カリウムを捨てるのは腎臓
ところがその時カリウムを出す時にナトリウムを取り入れる穴がふさがってしまい
ナトリウムを取り戻せない
ナトリウムを取り戻すよりカリウムを捨てることを優先する
そのために手に入れたのが製塩技術
野菜を食べる時のサプリメントのようなものであった
塩は薬のような存在だった
動物も植物を食べるので
動物も塩分が取れるところにあつまってくる
サプリメントから最高の調味料へと
マサイ族でも現代的な食生活に馴染み始めている人もいる
一度塩の美味しさとしると とりこになってしまう
いつから虜になった?
2500年前のイラン ペルシャ帝国
美食文化花開く バザールで 塩を豪快にふっている
肉 野菜 ご飯を炊くにも
岩塩が発掘された
塩がお金ほどの価値を持つように
岩塩鉱山
2400年 岩塩に塩漬けになっていた人間 ソルトマン
赤い髪の毛 皮膚 爪まで残っていた
鉄製のツルハシも 地震で生き埋めになったらしい
出身地は新鮮な海産物を食べて育った200〜300kmもはなれたところの出身らしい
海辺でなく なぜここまできたの?
透明な岩塩は海水よりずっと純度が高い 美味しい塩味
最高の調味料
命がけでとりにきた岩塩
舌の秘密
舌には味蕾がある
塩味を敏感にわかるだけでなく
1万個ある味蕾
どの味を感じるにも塩が重要な役割をはたす
甘みセンサーが甘みが来た時に口をあけ これを脳に伝える
糖分とナトリウム(塩)が一緒に触れた時だけ反応するセンサーがある
塩と一緒だとより大きく1.5倍に反応するのだ
甘みを強く感じる
スイカに塩を振るとあまく感じる
うまみ 脂の味も同様に反応する
ごく少量の塩を見つけるセンサーが発達した
少しでも塩分を伴っていると 脳に伝える仕組みになっているのだろう
塩は脳の報酬系に影響を与えるのだ
美味しさを求めれば求めるほど 塩の虜になっていく
塩のとぼしい陸上で生きるために進化した祖先のなせる技
塩をみつけるのに大変な時代の進化がそのまま残ってしまっているのだ
どうやって塩のとりすぎをふせげるのか
少しの塩でもおいしいと感じるために
醤油のスプレーを使う 表面だけにつける
舌に塩味が届けばいい
表面だけ塩味があればいい
塩を求める本能がなくなることはない
とりすぎるとどうなるの?
腎臓の大きさ40歳をこえると小さくなり能力が衰える
昭和20年代 平均寿命 50歳代
筋肉は鍛えれば増えるが、腎臓はダメ
高齢化社会 腎臓が劣化 減塩しかない
高血圧になってからでは遅い
という結論であった
ほー 2g そんなのでいいのか
すごいな
勉強になった