三谷幸喜「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」を見ての覚書

 三谷幸喜「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ

WOWOWで録画していたのをみた 12月 

 

シャーロック・ホームズ柿澤勇人

 医師ワトスン博士(佐藤二朗

ミセス・ワトスン(八木亜希子

 警部レストレイド(迫田孝也

ヴァイオレット(広瀬アリス

 ハドスン夫人はいだしょうこ

シャーロックの兄マイクロフト・ホームズ(横田栄司

 

2019年9月19日/東京 世田谷パブリックシアター ホリプロ企画

 

 

ワトスン博士の妻の話は初めて聞いた話で

原作中でも名前ぐらいしかでてこないそうだ

また この劇では妻も医師という設定になっている

 

原作でも、癇癪もちでうつりぎに描かれていることが多い印象だが

今回シャーロックは落ち着きなく 椅子などによじのぼったり

あるきまわったり、

ある種のADHD(多動性障害)的なところを持った人物として描かれている

ワトソンの妻は 兄にも発達障害的な要素をもっていると指摘している

まあ 発達障害など最近わかってきたことで

昔はちょっと変わった人程度にしか扱われなかったことではあるが、

兄も全てのクッキーを少しづつかじるなど やっぱりちょっとかわっている

作品では政府の偉い要職についた人物として描かれている

 

発達障害とはバランスが悪いだけの人で

何かの能力がかけているだけで ある能力に関しては人の数倍〜数十倍もの

能力を発揮する人もいるそうだから

まあ そういったこともありかな とおもう

 

舞台は一部屋

ずいぶん小道具まで作り込んであった

本当にみにいっていたら

双眼鏡で隅々までみたいところだ

左端にピアノがあって 音楽も 場面転換などでおおきな要素となっていた

 

最後に三谷幸喜氏の解説があった

熊の顔のついている敷物(これ みながつまずくのでおきたくないけれど原作にあるから)

ガソジーン 瓢箪型の炭酸をつくるもの

一番苦労したのが籐(とう)の椅子だったそうだ

ビクトリア朝にするために苦労したと

グラナダTV版のシャーロックを参考にしたら椅子が多くなりすぎてと

 

 

幕間で佐藤二朗 八木亜希子の歌があった

劇中で広瀬 の童謡の歌あり

最後のインタビューで歌いたくない人ばっかりにうたわさせてる と

 

トランプゲームの勝負があるのだが

シャーロックも兄も

 映画レインマンサヴァン症候群の兄のようにどのカードが残っているか

頭に描けるようだ

サヴァン症候群でなくても、将棋の棋士は一度見たら覚えてしまうらしいが、

それくらい二人とも記憶力に優れているということだ

 

朝日新聞三谷幸喜氏がエッセイを投稿されているが

あるひ、このトランプの順番がバラバラになる事件があったそうだ

舞台上のスクリーンに全ての札が出てそこから展開していく話なので

それはそれは 真っ青になったことであろう

 

 

シャーロックは最後あのチェックでなく

真っ黒のマントだった

 

そういえば

シャーロック家には家政婦さんがいるんだな

マイフェアレディのヒギンズさんの家にもいたな

シャーロックは英国ロンドン 1881〜1891年くらい

マイ・フェア・レディは 1910年くらいらしい 映画では家政婦の他にも召使がいる これもロンドン

 ダウントン・アビーは1912年から1925年 英国、ヨークシャー 召使を減らしていく過程

wikipediaにもシャーロックの家は地主らしいけれど記載がないとでている 貴族ではなさそうだ 

 

 

 

最初に全員子供にする

ワトスンを父親みたいにする

などの案があったと三谷氏

 

柿澤 佐藤 広瀬のインタビューが最後にでていた

柿澤 セリフが人生で一番多かった

ほとんど稽古場にすんでいた で 熱唱してしまう 稽古場でもうどうしようもなくなって

テンション上げるために

 

メリーポピンズのバートを見てシャーロックホームズとだぶった

佐藤氏の暖かさ ふところの深さをみてみたかった

広瀬氏 こんなおもいきったお芝居ができる人だとはおもわなかった

副題 The Spare

あの時代は長男次男の違いがすごくて 

私が表にいる限り お前は影でいなければならない お前はスペアなんだ と兄のセリフ

シャーロックの動きについて

同じところにいられない人間

でも動きに意味がある

社会に適応できないけれど 天才

と三谷氏