いまこそ、シェイクスピア - NHKBSプレミアム 5月15日(土) 夜10時30分~11時59分
吉田鋼太郎や藤原竜也、中嶋朋子らシェイクスピアを愛してやまない俳優たちが、その魅力を語りつくす。有名な「ロミオとジュリエット」や「ハムレット」に知られざる真実が隠されていた!?シェイクスピアが活躍した400年前と、現代を結ぶ意外な共通点が明らかに!大竹しのぶが語る「コロナのいまこそ見るべき理由」とは?そして市川猿之助が語る「日本人からみたシェイクスピア」も必見!シェイクスピアをアツく深く掘り下げる
感染症 特にペスト
シェイクスピアは人生に3度ペストの流行期にかかわった
1564年生まれ
生まれた頃村の人口の1割死亡
ロンドン 1592年 人口の1割死亡(20万人中2万人)
1603年〜 6万人感染 そのうち半分死亡
1週間に30人死亡がでると劇場が閉鎖
ジュリエットに手紙を渡せなかったジョン修道士
実はペストで感染者の家に立ち寄り濃厚接触者と思われ家に閉じ込められていて出られなかった設定だと
plague 疫病
悪口を言うのに疫病に取り憑かれちまえ
というセリフがある
息子のハムネットは疫病でなくなった?
衣装の楽しみ
いろんな舞台の名場面を イギリスのも
シェイクスピアが敬遠される理由
1 セリフが長くて難しい
一番長いの1人で4分50秒 タイタス・アンドロニカス
市村正親氏
ミュージカルは作曲家がおとを作る シェイクスピアは俳優がセリフの曲をメロディを作る 人によってちがう
大竹しのぶ氏 長台詞好き
河合祥一郎教授
理屈で説明的な芝居をするのでなく、種々の経験を役者の体を通してぶつけていく
中嶋朋子氏
代弁者 怒りや苦悩を語ってほしいという気持ちに寄り添える言葉
心の自浄作用
音楽が心の糧なら続けてくれ
吉田鋼太郎氏解説 昔は言えなかった 今は言える
中嶋朋子氏
年齢によって感じ方の違い
セリフが連れてってくれるというのがシェイクスピア独特
藤原竜也氏
ハムレット 死んでしまって 思想が宇宙に行ってしまう
思いがすごくて宇宙規模で 演じた人にしかわからないけれど
苦しくて でもいやじゃない
ハムレットは現代劇
言っていることは現代の人にわかること 矛盾 わかりずらいというものがない
ハムレットはすごい体験だった
ご飯が食べられなくなって、
河合祥一郎教授
シェイクスピアの時代は1日1回公演
日没後はやれないから
2 登場人物が多すぎて複雑
ヘンリー6世
長い時は上演時間9時間
登場人物100人以上
リチャード3世も多い
考えるな 感じろ
観てみればなにかが落ちてくるから
全部の関係をしらなくても大丈夫と
いろんな人の立場から見られる
3 文化や宗教観が理解しずらい
文化の違いで深いところまでわかりにくい
歌舞伎のテクニックでやったことがある
熊谷陣屋の引っ込み 夢だ夢だ 日本で言う無常感が重なった
シェイクスピアは宗教的なもの、文化的なものをみせたいわけではない
完全に無視してもいいくらい
中嶋朋子氏
シェイクスピアの時代の背景を全て調べてとりいれても頭でっかちになってかえって伝わらない
今の自分たちがすくい取れるものをすくいとって、それを演じるでいいのではないだろうか
ペスト以外にもその時代の不安(4大悲劇がかかれた時代)
ロンドン 住むところ 食べ物もない 外国が攻めてくるのではないか
ジェイムズ・シャピロ氏
シェイクスピアは人々のみちしるべになっている
文化や精神がどう言う状態になっているか教えてくれる
死について深く考えさせたり(マクベスのトゥモロースピーチ)
シェイクスピアの悲劇はなぜ時代を超えて人の心をうつのか
三人のトゥモロースピーチ
河合祥一郎教授
いずれ死ぬのは皆知っているはず ペストにかからなくても
死が見えている でも それまでは生きている自分の時間
それまでの時間はこちらのもの(ハムレット)
中嶋朋子氏
どんな災いも 苦悩も 生きているってことだよね と残してくれるシェイクスピア
リア王 もう一つの結末
初演から75年後 ネイハム・テイトがコーデリアの恋人エドガーが危機一髪で現れるという
リア王は王位に戻る
150年以上上演されたと言う
ハッピーエンド版
アメリカではこちらが本物と信じている人も
比べちゃダメだよね
でも
楽しいけれど 残らないよね
リア王 嵐の中で泣き叫ぶ
台本読んでいたら やらないよね こんなこと っておもうけれど
やっているとそう言う気持ちになるし
見ている側も 私もそうやって叫びたいという思いにさせる
悲劇 それでも 皆
一回光をもらう
ハムレット あとは沈黙 (頑張ったね 楽になってと)
魔女の予言などろうでもいい 俺は戦うぞと自分の意志で立ち上がれる
オセロ かつて俺みたいな男がいたことをおぼえていてくれ
悲しみや苦しみを外にだせるというのは喜び
絶望の中から見えるひかりがみえる
ドロドロだけどパワーがもらえる エネルギーがもらえる
翻訳家 松岡和子氏
シェイクスピアにかぎり
全ての喜劇は結婚で終わり
全ての悲劇は結婚から始まる オセロ ハムレットの母の再婚
唯一の例外 ロミオとジュリエット 喜劇と悲劇がある
河合祥一郎教授
4大悲劇にロミオとジュリエットが入っていない
悲劇の主人公にある 神に対する不遜な態度 俺が正しいのだ と言うのがない
贅沢で勉強になる作品でした