みをつくし料理帖に見る 関西と関東の食文化

NHKドラマ みをつくし料理帖第3回をみました

”評判をとったはずの「つる家」では急に客足が落ちる。つる家のとろとろ茶碗蒸しを真似た店が出てきたのだ。真似した店は具材も高級食材で値段も倍 しかし、客足はそちらに、、”というところで出てきたセリフ


これだから上方の女子は、江戸っ子は見栄っ張りが身上 人目があると高い方を選ぶんだ
食うや食わずのものは別として ほどほどの貧乏人には見栄というものがあるんだよ、、
しまつ(倹約)が身上の大阪やったらうちに来てもらえると思います



みをつくし料理帖は、北川景子主演でスペシャルドラマ化されていた話なので昔からある話かと思っていましたが、
2009年に出版された本のお話でした
しかし
歴史的背景は考慮されているはずだとは思います



関西と関東の行動 味の文化はこの江戸時代ぐらいから始まっていたのかも、、
と感慨深くみました


関東では(味と値段よりも)高いお店ほど人がいくイメージ
お水が有料でもあまり文句を言わない
並ぶのも関西人より平気
 というイメージが私にはあります


歴史的に江戸時代から
関東は武家と職人のまち
関西は商売人のまち


関東は人口も多く 人の目を気にする、人からどう見られているかを気にする割合が多く
 また 宵越しの銭は持たないというような江戸っ子の美意識も影響しているようです
 節約はケチに通じ 粋ではないようです
関西は商売人としての気質があるのか、ズケズケと知らない人(店員さん)にでも話しかけ
 何でこんな値段やの?まからへん?(値引きしてくれないか)というのは普通のこと
 この行動はおそらく江戸っ子からすると、お金にケチケチしているように見えるでしょうね
 また特に大阪の人は同じものでもどれだけ安く購入したかを自慢する気質があります
 有料のお水にこれだけ払ったというのは、あまり自慢にならないということです
 関西人はとてもいらちなので、行列するのは嫌い 小さなお店でも予約することが多いです


こんなに違う京都人と大阪人と神戸人 (PHP文庫)にも出ていました
 大阪は歴史的に使用人主体のまちで、庶民の楽しみは食べることと喋ること
 接待でなく自前のお金で食べるのだから 一つ一つ味にうるさいのは当然で、
 大衆店では味にうるさい客が集まるから特に美味しいお店が出た と


みをつくし料理帖にも出ている
 美味しい時期とかそういうことは関係なく 初物である「初鰹 」を食べるのが粋という
 江戸文化の違いはいまだに違いが続いているのだな、、と感じることがしばしばあります



さていつものように忘れないように部分を記録
こんなに違う京都人と大阪人と神戸人 (PHP文庫)より 
ただしこの本は2003年出版なので今はどうかわかりませんが
 関西人は肉 魚がすき 
 肉好き統計 1位大阪 2位神戸 6位京都
 関西は豚肉より牛肉を好む
 月間パン購入量 1位兵庫県(3001円) 2位大阪(2866) 3位和歌山 4位奈良 5位京都府、、、8位東京都 



今日出て来た本を記録

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

こんなに違う京都人と大阪人と神戸人 (PHP文庫)

こんなに違う京都人と大阪人と神戸人 (PHP文庫)



興味を持って本を読んだので6月下旬追記

「関東の味」のしきたり 「関西の味」のしきたり (青春文庫)

「関東の味」のしきたり 「関西の味」のしきたり (青春文庫)

「関東の味」のしきたり 「関西の味」のしきたり (青春文庫) 文庫
話題の達人倶楽部/編 (編集)
また 心に残ったところだけ覚書

  • ウナギに見る関西と関東

 関西は頭つき 一匹無駄なく使い切る料理法 全ての部位を無駄なく美味しく使うのが料理人の腕の見せ所
 関東は頭なし もっとも良い部分を贅沢に使って美味しい一皿を作り上げることこそが一流の料理人

  • 魚 関東赤身好み 関西白身好み 鮭vs ブリ
  • 鍋 関東シンプル 皆の好みに左右されず、自分の好みにあったものを好む 独立旺盛で我が道を行く職人好み

   関西 具沢山 皆で一緒に鍋をつっつく コミニケーションを取る商人風

  • かやくご飯は関西に多い お得 早くいろんなものが食べられる

 特別な時だけしか出さない関東 なんでもかんでも混ぜるのは野暮

  • 立ち飲み屋

 100円安くなるなら 立って飲む大阪人 100円払ってでも座ってのむ東京人
 戦後GHQが立ち飲み屋を禁止
 うちはただお酒売っているだけだしと譲らず関西ではお目こぼしに、、
 理不尽なことがあればお上に反抗する関西
 基本的にお上に従順な東京人
 また関東の立ち飲み屋はある種のプライドを持ってそのスタイルにしているので値段もそう安くはない店が多い

  • 店主気質

 関東 無口な頑固職人 その店一筋 ひっそりとした通好みの外観 が好み
 関西だと あの店感じわるいわ 味だけで判断 見た目や雰囲気に左右されにくいだから
    オモロイ店主 いろんなもん食べられるからええやん うまいもん食べさせてくれればええ
とはいえ 食文化もグローバル化してきて混ざり合ってきている との締めくくりでした
その他 糸こんにゃく 冷麺 天津飯 ねぎ 海苔 おはぎ かりんとう などの違いも出ていました