江戸っ子気質について

この間 みをつくし料理帖をみていて

江戸時代のことをかいた本を思い出し

読んでみました

江戸時代の風習等に詳しかった

杉浦 日向子氏のご著書

以前NHKの番組お江戸でござるで、江戸時代の風習について解説されていました

漫画家でもあるが、文章もかかれる

講演会も聞きに行ったことがあります

なぜか、江戸時代にいたように見えるのです とかたられ、

本当に江戸時代の風習、文化 行動などについて

事細かに語られていました

その時代の研究家でありました

癌で若くしてなくなられましたが

 

 彼女の著書をもっています

 

お江戸でござる―現代に活かしたい江戸の知恵 杉浦 日向子著

お江戸でござる―現代に活かしたい江戸の知恵

お江戸でござる―現代に活かしたい江戸の知恵

 

 

 杉浦日向子の江戸塾 杉浦 日向子著

対談 杉浦日向子の江戸塾

対談 杉浦日向子の江戸塾

 

 

 お江戸風流さんぽ道 杉浦 日向子著

お江戸風流さんぽ道 (小学館文庫)

お江戸風流さんぽ道 (小学館文庫)

 

 

 江戸時代の風習に関しては

 杉浦日向子氏の漫画はちょっとかたくて読みにくい(文章は柔らかいけれど)ので

漫画としては大和和紀氏の にしむく士がよみやすいです

にしむく士(1) (講談社漫画文庫)

にしむく士(1) (講談社漫画文庫)

 

 

江戸っ子気質ですね

 

宵越しの金はもたない

が有名ですね

 

江戸っ子気質は江戸のお侍のことではなく、町人の気質のこと

長屋に暮らす人々です

稼いだ分を全部 食べて呑んでしまうそうです

実際はお金を持ちたくてももてない自転車操業

つよがりでいっているところもありそう

身軽に暮らすことをよしとし、出世のためにあくせく働くことをみっともないとかんがえていたそうです

 

理由

火事が多く 一夜でなにもかも失ってしまうことが多かったから

江戸は貯蓄をしなくても仕事に困らない街だった

ちょっとしたアイデアベンチャービジネスもはじめられるし

チップの街だったので、玄関先で履き物を揃えたり、道を教えただけでチップをもらえる

大道芸人もOK

 

長屋は家族同然

長屋は8〜12軒くらいがつながっていたが

台所(カマド)のない家がほとんどで ご飯も七輪で炊いていた

これもお互いで貸し借り 1回で1日分炊くので 長屋で2〜3軒くらいしか

七輪ももっていなかった

おかずは売りに来るのを買っていた

子育てもそんなわけで 助け合い

 

 

人口の1割が武士の時代だったが、

江戸は半分が武士だった

しかも 女性が少ない

女性は希少価値があり、江戸っ子はめったに結婚できなかった

そんなわけで 女性は何回も離婚再婚を繰り返している人もいた

 

女性は 単身赴任の侍のところに家事労働に行くと

御給金が高いので

家で家事をせず、そちらで働いて収入をえていた

よって

男性が家で家事労働をすることはよくあったらしい

そんなわけで

男性側が離婚する時に三行半(みくだりはん)を書くわけだが

この人やばそう とおもうと

女性側は結婚する前に三行半をもらっておいて

自由に離婚できるようにしていたらしい

 

 

他にも気になったワードを記録しておこう

江戸には福祉やボランティアに相当する言葉がありませんでした

力のある人は力を貸し お金のある人はお金をだす

それがごく当たり前のことで 少しも恩着せがましくなかったのです

江戸っ子の心をつかむキーワードは

珍 奇 怪 珍しく 奇をてらった(秘密めいた)ものが喜ばれます

負けず嫌いが江戸っ子のバイタリティーです

江戸の文化はすべからく 隠居文化です

若い人は青二才 若造と馬鹿にされます

江戸ではファッションをやや渋めにして老けてみえるようにします

あたまが禿げたり 白髪が出ても風格が出たといって喜びます

いつまでも若さにしがみつくのは愚かしいことだとかんがえるのです

 

 

男尊女卑って武士だけのしきたりだったのですね

こんな自由な

なかのいい社会の理想郷があったなんて

驚きです

 

きっと今の時代の人は あの頃の人より

楽しい娯楽があり

美味しいご飯があり

暖かく長屋よりは広い部屋があり

病気になっても病院 薬があり

プライバシーがたもたれているのでしょうが、

より幸せになったかは ちょっと考えてしまいますね

 

娯楽がそこまでなかったから

グルメもきっとかなり娯楽の上位に入っていたのでしょうね

有り金ぜんぶはたいたグルメって ある意味ものすごいかも

お金をなくしたって、病気になったって

仲間がいるから大丈夫って

羨ましいですね