NHKスペシャル「新型コロナウイルス ビッグデータで闘う」はすごい番組だった

 NHKスペシャル「新型コロナウイルス ビッグデータで闘う」をみての覚え書き、自分の考えたことなど

 [ NHK総合] 2020年5月17日(日) 午後9:00~午後10:10(70分) 

ビッグデータでウイルスに挑む!膨大な科学論文を専門家とAIが解析。さらにスマホなどのデータで感染拡大を防ぐ模索に密着。山中伸弥さんと情報との向き合い方を考える。

 

新型コロナウイルスをめぐり、未知なる脅威と向き合いながら新たな生活を模索するステージに入りつつある。番組はビッグデータを活用してウイルスに打ち勝つ新戦略を探す。膨大な科学論文データをAIで解析、専門家の協力も得て有益な情報を導き出すプロジェクトが始動。さらにスマホなどのデータを使い感染拡大を防ぐ最前線にも密着した。どのようにビッグデータを生かし不安と闘っていくのか。山中伸弥さんと共に考えていく。

 

【出演】京都大学教授…山中伸弥,【キャスター】高瀬耕造鎌倉千秋

 

 

番組のなかの 山中先生のお言葉

謙虚さが求められている

専門家から聞いたのは2月上旬にアメリカで

その時知ったウイルスの情報と

今、今回の論文等から知っているウイルスの情報は全然違っています

わずか2〜3ヶ月で全く違う理解になっていますから

今後も同じことが起こると思います

ここは

思い込みとか いままでの考えとかにとらわれないで

自分の考えをどんどん修正して

科学的な知見の修正を政策を決められる政府の方にお伝えするのが非常に大切だと思います 

 

 

 

番組内容

 

いろんな膨大情報が

何を手がかりに考えればいいのか

膨大な論文を研究者たちで抽出

週に数千本の論文 論文ビックデーター 5万本をこえる

 

重症化の原因は

治療薬は

ワクチンは

 

AIで解析 コロナ論文解析

 

山中伸弥先生

ウイルス学 公衆衛生 免疫学 社会学 多岐にわたる

研究者の勘や経験だけでは難しい

 

 

全ての論文を繋ぐ巨大なネットワーク

最初のは

中国の1月下旬 患者99人の詳細な記録

500以上に引用される

 

 

経過を時間軸に沿って抽出 重ね合わすと

まず感染 5日目に咳や発熱 息苦しさ 肺炎

運命が分かれるのが15日目 重症化か軽快か

 

脳梗塞 心不全 肝障害 腎障害 足の壊死

 

症状が全身に

全身症状に関係

免疫 血管 炎症 ACE2

 

ACE2

肺の表面 全身の血管にもあるという報告 全身の血管に侵入するのでは

 

ウイルスがACE2に取りつくのでは?

 

 宮坂 昌之 先生 大阪大学名誉教授 免疫動態学

ウイルスの直接作用でいろんな臓器に障害が及ぶこと 十分あるとおもいます 

 

血管で炎症がおこりはじめるという論文あり

炎症 血小板あつまる 血栓 血流滞り 臓器にダメージ

 

生活習慣病のメカニズムと似ている 慢性的な血管の炎症がおこっている人

冠動脈疾患 閉塞性肺疾患 糖尿病 脳梗塞 心筋梗塞

感染でよりひどい炎症が起こる可能性あり

 

免疫 炎症性サイトカイン 仲間の免疫を活性 やりすぎるとサイトカインストーム

血管を攻撃し始める

生活習慣病が激しく進行している状態といっしょ

ボヤが火事になる

 

大阪はびきの医療センター副院長 田中敏朗先生

炎症を鎮める薬 アクテムラ投与 

 

 

国立国際医療研究センター病院 国際感染症センター長 大曲 貴夫先生

血管が関係する病気が重症化かかわるのではないか

肥満も脂肪を蓄える 炎症が絡んでいる

 

血圧の薬に関しての議論があるが まだ議論が続いているので

自己判断で薬をとめたりしないでほしい

 

日本ではまだ川崎病のようなことはわかっていない

 

子供にかかりやすいか まだ結論はでていない

 

日本で感染が少ないファクターXをさがしている

 

もしかしたら ファクターXになるかもしれない ならないかもしれない

BCG接種(結核にたいするワクチン)している国の感染少ないという報告はあるが 

イスラエルから否定的論文

1980年代にBCG接種やめたので、世代間比較したが差がなかった

しかし、高齢者で死亡率を下げている可能性はあるかも、

コロナ対策にBCG接種をするのは推奨しない

 

 

ワクチンの開発

ウイルスの変異がおこると ワクチンが効かなくなることがあるかも

変異に関してすでに100本近くの論文

中国のウイルスから 5ヶ月で5000種類以上に多様化

地域ごとにみると

アジア 

ヨーロッパのは アジアから枝分かれ

アメリカのは西海岸は アジアから

  東海岸は ヨーロッパから

日本は アジアタイプから 3月ヨーロッパ アメリカ 3月末 再びアジアタイプも

 

 専門家にも予測は難しい変異

 

東京大学 ウイルス学 河岡義裕先生

京都大学 ウイルス学 朝長啓造先生

 

 配列からだけでは変異の予測は難しい

長期的には長い間かけて 感染している動物と共存するように進化する

感染している動物を殺すと子孫を残せないので 形をかえて

弱毒化するようになっていくのでは?

インフルエンザに比べるとあんまり変異がはいっていない

安全性 有効性のあるワクチン

世界中の人に接種する量はこの冬はむずかしい

ラッキーであれば ひょっとすると 来年の冬にはまにあうかもしれないけれど

 

 

変異が及ぼす影響は難しい

ワクチンが効かなくなることもないわけではない

 

難しさ

包括的

ウイルスの変異 影響

免疫の複雑さ

病気の広がり 肺だけでなく全身

いろんなことを考えないといけない感染症

わかればわかるほど 自分たちだけでは無理

 

 

 

スマホ情報から人の密集具合がわかる 歌舞伎町だとか

 

滋賀県でのビッグデータをつかった取り組み

この話 滋賀県のホームページにでていました

 

5/17(日)NHKスペシャル・新型コロナウイルス ビッグデータで闘う放映 | 地域のトピックス | フルサトをみつける・つながる、地方移住応援webマガジン「Furusato フルサト」

滋賀県では、三日月知事から県民の皆様、そして県外の皆様に対して様々なメッセージを発信しています。 この度、ビックデータを活用し、ウイルスの感染リスクをできる限り抑制するための行動変容に向けた知事からのメッセージ発信の舞台裏をNHKの皆様に取材していただきました。

 

 

韓国のスマホGPS 24時間監視の話

クレジットカード &監視カメラ& スマホGPS

感染経路不明を5%以内におさめている

 

 

シンガポール アプリ

トレーストゥギャザー TraceTogether

ブルートゥースBluetoothをつかい 2m以内で30分経過すると接触記録として記録される

国によってデータが管理している

人口の7割だと効果発揮 実際には2割しかつかっていない

政府が追跡用ではないといっているけれど 監視されているみたい と

 

 

日本のブルートゥースBluetoothをつかったアプリの開発

国と連携 民間の複数の会社 IT技術者ボランティアで開発など

コード・フォー・ジャパンなど

プライバシーの保護

開発と同時並行で専門家(情報セキュリティー)や市民との議論

まず使ってもらうためになにをかんがえるか

漠然とした不安をなんとか透明性高く説明を

対話が必要

接触記録は国でなく 本人のスマホの中にのみ記録とする

全て匿名化 国もアプリの開発者もだれか特定できないようにする

患者探しでなく 全て匿名化する

今後政府が提供することになる

 

 

 慶應義塾大学 山本 龍彦教授 アプリ導入検討会メンバー

 データの活用 プライバシーは必ずしも対立されるわけではない

うまく利用することで

濃厚接触者だけピンポイントで注意喚起

データ活用することでかえってプライバシー保護できることも

プライバシーに配慮しながら、利用者の行動変容を促すことを期待

今回のアプリは、世界でも最もプライバシーに配慮したそういうアプリだと思っています

ただ

利用者数をふやさないと有効性は上がってこない

利用率を上げられるかが課題

信頼を得るための説明 仕組み作り

 

日本のアンケート LINEをつかった

61%がこういった危機の時はデータの提供協力できる

とでた

 

歯止めとして

目的を明確化

公衆衛生のためとかひろいワードでなく

もっと明確に

データがどういうふうにやりとりされ、誰が責任を持つのか

データの実際の利用は 適性に使われているのか 第3者にチェックしてもらう

データの保存期間を決める(監視を日常化しない アプリ自動消去)

国会による民主的な統制をきかせる 民主的なブレーキ 国会がチェック 国会を国民がチェック

 

差別を恐れて感染を隠してしまうのがこわい

過剰な監視はかえって萎縮して隠してしまう

 

 

社会的 スティグマ 激しい差別 攻撃 レッテル貼り

社会に混乱をひきおこすもの 

不安や恐怖から 

差別的な言葉

感染から回復しても差別をうけた

 

東京大学大学院 防災社会学 関谷直也准教授 

誰が感染しているかしていないか そもそもわからない

特にコロナウイルスでは 特定の人が運んでくるのではとおもってしまう

 

 

どうしてこうなるのか 

東京大学大学院  鳥海 不二夫准教授

怒りの感情が拡散しやすい

好き 安心より

負の感情 怒り 驚き 厭 などの方が拡散しやすい

特に怒り

感染者を攻撃する書き込みは拡散する速度が速い

典型的 今年の京都産業大学にかんするツイッターの書き込み

6日で12万件

2つのグループ

学生 大学を攻撃  短時間に急速に拡散

それを諫める書き込み 一定のスピードで広がる

 

悪い人を叩くのは悪いことはない

自分は正義に酔える ということではないのかな と

 

実際にツイートした人

名前を晒せのツイートに 瞬間的にいいねをおしてしまった

 

筑波大学 脳科学 櫻井武教授

 

怒りの拡散は本能によるもの

脳の扁桃体

非常事態に直面したときに反応するところ

周りの人から怒り 恐怖を感じ取ると(怖い敵がいるよ ライオンがいるよ)

反応して 周囲の人に伝えようとする(ライオンがいるんだって、みんな逃げなきゃ)

扁桃体の働きがウイルスに対するストレスから過剰になっているのではないか

扁桃体の暴走 短絡的なアクションをおこしてしまう

 

 

感染者を攻撃する社会的スティグマを放置するとかえって感染をひろげてしまう

負の連鎖

隠すから

世間からの差別をおそれ 検査をうけられない

家族がいじめの対象になるのでは と

 

 

東京女子大学 名誉教授 広瀬弘忠先生

感染症の流行 感染者 未感染者の断絶

恐怖 自分 家族を守りたい

排除する

感染症 感染しているらしい人を遠ざけたい

烙印をおして排除

本当は自分も感染しているかも

社会からどんな目にあうかわからないから 医療を受けられない

すると 感染が拡大する

 

こういったことを取り除くには

客観的な事実をしって ある意味納得する

専門家のいっていることを確かめる

恐怖 不安を和らげる

 

 

 

正しい情報をどう選ぶか 誰の話を聞くかが大切

丁寧な情報発信

丁寧なコミュニケーション

 

桜美林大学 平和博教授

まず情報を疑う 

深呼吸する

 

 

ニュージーランド オークランド大学 ララ・グリーブス先生

社会心理学に基づき

厳しい要求ははっきりと

市民に寄り添う優しいメッセージも

 

 

山中教授

政治の役割 リーダーの言葉も大事ですね

日本のリーダーは科学的に正しいことを発信されていると思います 

 

 

広瀬弘忠先生

具体的に客観的にエビデンスに基づいた発信が必要

専門家は専門家としての立場を愚直にまもる

たとえ政権と矛盾するようなことがあっても主張していくことが必要だと思います

 

 

山中教授

ころんでもただではおきない

立ち上がった後にまえより強くなる

ピンチはチャンス

つなぎ役として発信しています

どんどん情報は変わってきています

前に発言したのは間違いとわかったら、認めて次の手をうつ 謙虚さが必要です

 

 

 

 

今までの考え方をかえなきゃいけなかったこと

自分で考えてみた

番組にもでてきたこともいれつつ

 

コロナは肺 呼吸器の疾患である

 この話は番組でも出てきたでも本当は全身疾患 血管 心臓 肝臓 腎臓など 

 ACE2レセプターがあるところ全てに関連する疾患である

 

人から人へは感染しない

 人から人へ感染する 台湾が最初に報告したとも言われている

 

 

マスクはしなくていい

 最初はWHOもしなくていいといっていた

 その後 無症状の人にもあり、症状が出る2日前から感染力があることがわかったので

 マスクはした方がいいとかわった

 

 

それほどこわい病気でもない

 20歳台でもなくなることもある

 感染してから15日目 発症してから10日目が分かれ道

 

 

中国からはいって広がった 入国止めるのが遅すぎた?

 アジアからのコロナはいったん収束した(クラスター対策で) 

 日本ではヨーロッパから伝わったものがひろがった

 留学 旅行からかえった人から広がった可能性あり

 そういった人たちに2週間待機と指示がでるのがおそかった

 番組では最近また中国型が増えてきているとも(原因についてはのべられていなかった)

 

 

ワクチンは作れる

 非常に早く変化する この数ヶ月で5000種類にも変異したので難しい

 インフルエンザほどは変異しないが

 運が良ければでもはやくても、来年の冬?(世界中の人に接種する量を作るのは)

 

 

日本は医療がしっかりしている

 コロナ患者をうけいれると病院経営悪化 経営がたち行かないと2波3波の受け入れ先がなくなる(病院の倒産)

約8割の病院で経営悪化 新型コロナで外来や入院の患者数減少 | NHKニュース

 

 

経済 コストカット重視

 保健所を減らすと困ったことになる

 

 

グローバル化 一番安いところから仕入れる

 少々値段はかかっても国内生産 安全安心重視 

 自給率もあげたほうがいい 

 

 

経済と医療 どちらにお金をかける? 自粛か経済か

  新諮問委員 小林慶一郎氏のお話によると

  休業要請や外出自粛など2年続けた場合 約100兆円

 検査・陽性者の看護行う人員10万人増  約2兆円の方がコスパがいい

  (ニュースウォッチ9   5月13日放送より)

 

 

コロナは飛沫感染

 プリンセスダイヤモンド号 トイレの床にコロナウイルス

 プラスチックなどつるつるしたところには長時間検出されることもある

 血液だけでなく唾液にもウイルスがいる

 つまり タバコの吸殻 ペットボトルの飲み残しは気をつけて扱うべし

 

 

コロナにかかった人を特定して他の人にも注意喚起する

 コロナにかかった人を非難する 排除する その家族などを特別扱いする

 その行為はコロナの隠れた感染を広げる行為だと認識する

 怖がって検査を受けに行かない人が増加するから(今回の番組での注意喚起)

 

 

そのほか

 

テレワーク

オンライン(授業 飲み会など)

ハンコ文化

働き方改革

命の優先順位(人口呼吸器が足りない場合誰につけるか ワクチン優先順位は)

100%のものを期待しない(サービス 自由 仕事など) 

 

うーん

かんがえることいっぱいですね

とてもかんがえさせられ

とても勉強になりました 

 

 

 

5月18日 ニュースウォッチナインをみました

 

WHOシニアアドバイザー  進藤奈那子先生のインタビューあり

自分の国だけうまくいってもほかの国がうまく行かないと感染症は戻ってきてしまう

連帯が大事

山登りで例えると まだ3合目というところ

まだまだわからないことが多くて

多いところで第3波第4波

流行が大きかったところでも10〜20%しか感染していない

中国でも武漢以外では1%くらい これから残りの人が感染していく可能性が

難民キャンプでの感染が確認され始めた

世界の 地球の問題です

ワクチンは 私たちの研究開発部門では18ヶ月をめどにある程度臨床使用可能なワクチンを

生み出そうとがんばっています

 

 

 

まだ3合目なんですね

まだまだ先はながそう、、

 

 

追記

5月26日 クローズアップ現代+をみました

 

第2波?ワクチン?キーマン注目のカギ!宣言解除後を占占う

8割おじさんといわれる西浦教授がでておられ

 

警戒がいつまで続くのか 見通しをおしえてください

 

長い旅路になると思います 野球は9回で勝負するじゃないですか

1回の表裏が終わった程度が私たちがいる時点であるとおもっています

いまから2回の守備に着くといった状態だと思います 

とこたえておられました

 

うーん 3合目よりまだ前かもしれませんね