栗山民也演出  蒼井優のアンチゴーヌ  文学座アトリエ公演 弁明 シスカンパニー 鼬(いたち) 覚書き

NHK プレミアムステージ

 ジャン・アヌイ作、栗山民也演出「アンチゴーヌ」

アレクシ・ケイ・キャンベル作の文学座公演「弁明」

 2018年04月09日(月) 午前0時〜放送

  

「アンチゴーヌ」

アヌイ  ジロドゥー などの作家は劇団四季が大好きなこむずかしい作家というイメージしか持っていませんでした

 

アンチゴーヌは簡単に言うと主役の娘アンチゴーヌと叔父の王クレオンの

丁丁発止のセリフの連続

日本人の感性からすると そこまで我をはらんでも、、

ついついおもってしまうのですが、

最初の解説が非常に分かりやすかったです

 

この作品はナチス・ドイツの台頭の時期に描かれ

王に反抗するアンチゴーヌの姿勢は 

作者は政治的立場を鮮明にはしなかったが、

時の権力者にに対する抵抗の気持ちをあらわしたもの

であるらしい

 

ストーリーは

反逆者を弔うのは禁止の時代に

反逆者となった兄を弔いたいアンチゴーヌ

とめたい王 王の息子の婚約者でもあるアンチゴーヌ

 

 

演出の栗山民也氏のインタビューで

最近の若者はぶつかりあわない

アンチゴーヌ 王のクレオン どちらが正しいわけではもない

このぶつかり合いを舞台の十字架で示した

他の作品でやっていたときに蒼井優氏の体が猫みたいに柔らかい(バレーをやっていたので)のに対し、相反するように精神ははストンとまっすぐ

これこそアンチゴーヌだ 是非やりたいと言うことで企画されたということであった

 

骨太 言葉の奥行きの強度 ギリシャの時代から響いているこえをもつ生瀬勝久を起用

だそうだ

 

舞台があまりみない十文字

真ん中に蓋があって 穴があいている 不思議な形の舞台構成でした

椅子が2つあるくらいの小道具

 

ストーリーは 結論も悲劇でした

精神状態があまりよろしくないときには ちょっとしんどい作品ではある

  

作 ジャン・アヌイ 

 監督・演出 栗山民也

アンチゴーヌ 蒼井優

 クレオ生瀬勝久

 乳母(アンチゴーヌとイスメーヌの) 梅沢昌代

 イスメーヌ(アンチゴーヌの姉) 

 衛兵 佐藤誓

 エモン(クレオンの息子でアンチゴーヌの婚約者)  渋谷謙人

 伝令  富岡晃一郎

 語り  高橋紀恵

 小姓  塚瀬香名子

 

 

 

 

文学座アトリエ公演『弁明』

 

作:アレクシ・ケイ・キャンベル

訳:広田敦郎

演出:上村聡史

配役

本も書くような著名な 美術史研究家である クリスティン ミラー山本道子、

ピーター 銀行員 クリスティンの長男 佐川和正、

トルーティ ピーターの恋人 アメリカ人 栗田桃子、

クリスティンの次男サイモン ニートの状態 亀田佳明

クレア サイモンの恋人 女優 松岡依都美、

ヒュー クリスティンの友人 小林勝也

 

 

 

クリスティンが何かの用意をしている

まず 長男と恋人トルーティーが来る

クリスティンはトルーティーがきにいらないらしく

菜食主義なこともクリスチャンであることも

なにかと会話がかみあわない

 

パーティーシーンへ

クリスティンの誕生日

次男以外そろう

 

クリスティン がなんやかやと

息子たちの恋人にたいして攻撃的、否定的な言葉をなげつけ

険悪な雰囲気

クリスティンのこれまでの回顧録(本)に息子がでてこないことに対して長男が抗議

あれは仕事の回顧録だからとクリスティン

自分よりちょっと大きなもののために生きることの意味がわからないでしょう

 

芝居として携帯がなるな そんな時代の脚本?

 

2幕の直前に次男登場 来る途中で右手に怪我

聞きたいことがあると

 

優先順位が違う

なにを選ぶべきか というクリスティン

 

クリスティンの夫が子供たちをつれていってしまった(子供の頃)

離婚して

クリスティンがむかえにきてくれるとおもったのに、となじる次男

私は見捨ててないとクリスティン

彼が連れ去った とクリスティン

夫のもとにいた次男 駅に母が迎えに来るとおもっていた

その日は母来なかった いきちがいだった

こんなに夜遅くまでなにをしているのと知らない男に声をかけられ彼の家に行った話をはじめる

 

トルーティ クレアに宗教についての自分の意見を話す

 

クレア 次の朝別れることになったとクリスティンに

なぜ、あなたが私のあげあしをとるのか

それは私の問題ではなく あなたの問題だとクレア

 

今の自分にしがみつくしかない

そこに疑問をもつと 人生めちゃめちゃになると

あなたみたいな人で生きるのは疲れるはず とクレア 立ち去る

 

長男と恋人が婚約を発表 クリスティと友人に

 

彼女にはビジョンがあった

彼女にはそう言うやり方で息子たちをまもろうという気持ちがあった

と長男に話すヒュー (ヒューは男性を愛するゲイらしい)

 

トルーティ 書斎をみせてもらう 年代順に並べられた書物

最初は女性の書物からスタート

だんだん男性の方がふえてくる

1960年くらいからかわってきた

そこで 男中心の体制にいたことを都合よ食い物にしてきて と言うような話に

 

トルーティが最初にお土産にもってきた仮面を書物で調べた

女性結社の仮面であったことがわかる

 

開拓者が犠牲をはらった

後の人のために

私 わかります なぜ子供のことを書かなかったのか とトルーティ

あまりに大きすぎることはかけない

二人の名前を書くと 穴がおおきくあいて 前に進めなくなる

 

長男にかたるクリスティン

あの日あなたたちをむかえにいくと 夫が先にむかえにきていた

リベラルと言われていた夫なのに

建前をまもれなくなり 私の心をねじふせて 決めろと言った と

 

昨日の許しのはなし

二人のお父さんを許すというはなしじゃないんです

クリスティンに抱きつくトルーティ

 

クリスティン ふうーーと嘆くように叫ぶ

 

 

 

わー 難しかった

こちらのほうこそ解説が欲しかったよ

 

天海祐希のトップナイフ-天才脳外科医の条件-で

脳外科医である中学生くらいの娘をもつ母でもある主人公が

娘を置いて家をでたこと

娘にあなたをすてたわけではない

といった

あの話といっしょなのかな

 

 

 

5月8日放送  シスカンパニー 鼬(いたち)

 作 真船豊

演出 長塚圭史

 

 

ネタバレあり

 

 

 

出演 

鈴木京香  おとり

白石加代子  おかじ

高橋克実 萬三郎 当主 南洋に出稼ぎに行っている

江口のりこ おしま アルコール中毒 娘二人の母、

山本龍二、山影先生 ここにもお金を借りていた 彼は昔おとりと関係があった 最終的におとりの名義書き換えに加担

峯村リエ、伊勢金のおかみ ここにもお金を借りていた

佐藤直子、古町のかかさま ここに おかじ はお金を借りていた

塚本幸男、弥五 馬で荷物運びをしている

赤堀雅秋 喜平 

赤石灯子 お咲

萩原羽奈  お君

 

 

昭和初期 昔ながらの旧家 だるま家 そこが借金で人手にわたりそうになる

古い畳まで借金の形になる話が

皆が東北の貧しい着物をきるなか

(お金を貸している人たちはそれなりに良い服装だけど)

一人で都会風にきれいな衣装ででてくる おとり

メインは おとり と おかじ の

東北弁の言い合い

テレビでなくて舞台だから まあ 

セリフの言い方 表情の大きさなど

それはそれは

先ほどのアンチゴーヌと同様のすごい掛け合いのセリフの応酬

女優同士の丁丁発止

まあ すごい舞台でした

装置もいかにも旧家の 古くてお大きな建物を思わせる舞台装置

それも素敵でした

 

南洋からお金を持って帰る予定がうまくいかず

当主 萬三郎は おとり にお金を貸してもらって

それを自分が稼いできた金ということにみなの前で言ってもらうことにしてもらう

結局手続きをしてもらうのに際し

おとり に実印をわたした

 

出てこないが いやま という人には現金で返した お使いは喜平

 

畳や古い馬などでてを打つことにしていた

伊勢金のおかみ 山影先生も古い畳でなく現金でほしいというが

そこはおとりが一喝して話をもどす

 

おとりは 事件を起こして村を出て 飯炊き 絹織物工場など

苦労をしつつ 時流にのって

今は子供 娘たちをほぼ無給で使う絹織物工場のオーナーになり

そんなわけで金持ちになり

故郷にもどってきた

昔の仇みたいに

相手がマウントしてくると とたんに牙をむきだす おとり

最後は内緒にしておくはずだったのに、

真実を おかじ に話 そのショックのためか おかじ 絶命でラスト