究極の2人芝居 二兎社さんのカズオ

大石静さんのTVドラマ 家売るオンナの視聴率がいいらしい
長所は短所 悪い面はいいめんでもあるということをおしえてくれる番組である
不動産業界の裏側もわかっておもしろい


これをみて思い出しました
2人だけで12人もの人を演じる究極の2人芝居があったことを
最近も一人芝居 時々見ますが
また2人だけしかいない 中谷美紀氏のメアリー・ステュアートなどもみましたが、、
ここまでたくさんの人物にかわる芝居ってあれ以来まだみたことがありません
いまも、この脚本 演じられる人いるのでしょうか?
あてがきされた作品というのもあるでしょうが、、かなり難しいのでは??
脚本はうられているようです(二兎社さんのホームページ)



もともと
初めて大石静さんをしったのは、TVの劇場中継でありました
NHK 80年代演劇大全集
扇田明彦氏解説
大石静 永井愛 出演
永井愛作・演出 カズオ 1984年初演 
振り付け 大石静 
二兎社は1981年設立した大石静 永井愛 女性2人だけの劇団であった 
放送分は1990年録画 NHKスタジオ収録 
冒頭で17本のオリジナル作品を上演してきましたとの永井氏のナレーション有り



昔ビデオにとって何回も何回も見て DVDにうつして、、
ああ、ひさしぶりにみてみよう
むっちゃ画像悪いね
でも
お二人とも別々の分野で現在すごく活躍されて
でももうお二人は舞台にはでてこられない
このDVDって、宝物よね、、
調子悪くなってみられなくなるかもしれないから
永井氏のインタビューだけ 覚え書きしておこう


2人ともウサギ年 ということで二兎社
カズオは2人で12役をこなす 7(永井)+5(大石)
2人とも役者をしたかったが、、演出をしていると役者しにくいし
ゲストに良い役をしてもらうものだが そう言う作品ばかりだと誰の劇団だか観客にわからなくなると
3〜4年目から2人だけでお芝居をやるようになった
カズオは役者は2人だが 登場人物はたくさん
40回くらい早変わり 全身とりかえ
男役は 眼鏡 ひげ
一人が着替える場合 一人がつなぐ
とにかく 1分はしゃべる でないときがえられない


このお芝居
カズオはでてこない
見えない人物がいないと1分は維持できない
かかなくても 動き 台詞は想像できるようになっている


最後にタップダンスをみせるシーンあり(なので、今回ブログのミュージカル分類に 歌わないけど)
その当時
ジャズダンス全盛でタップする人は少なかった


銀行家をおもいついたのは、町ができて パチンコ屋と銀行が最初にたてられる
そんなことから



永井さんは、最初新劇をめざされていた
俳優座を目指されていた(市原悦子さんを尊敬していた)
そのうち アングラが華やかに そして小劇場が隆盛に 
ということで 結局俳優座はうけなかった
でも アングラまではふみこめなかった
つまり どちらにもいけなかった


桐朋学園芸術短期大学
専攻があって、ブレヒトゼミとか
田中千禾夫ゼミとか
安部ゼミとか


前衛劇  安部ゼミなくなり  おおはしやす(大橋也寸?)さん 継ぐ
永井氏は前衛劇ゼミに所属
ところが
安部公房スタジオに落ち
働きながら友人と劇団をつくろうとするもけんか別れ
バイトしながら春秋団(劇団)にはいる
そこで大石静氏にであう
永井氏は最初大石氏を最初は若い子ねとおもっていたら 同年代だった とのエピソードも
2人とも劇団のいやな雑用でもしっかり出席するような生真面目なところが共通し、そのころから親近感と信頼感があったと


春秋団(劇団)は座付き作家がなく解散した
ここで初めて永井氏は作品を書こうとおもわれたと


70年代 アングラと新劇の時代
80年代 つかこうへい氏 井上ひさし氏の時代 小劇場の時代


そのころに
本当になにをやりたいのか考えてはじめた 二兎社
1991年 大石氏が二兎社をはなれる
突然離れたのではなく TVとの両立が辛そうだったのは みてわかっていた
辛そうな 大石氏をみているのも辛かった
大石氏も責任感の強い人なので辛かったと思う
ひきとめちゃいけないとおもった
自分も何をしたいのかかんがえなきゃと強く思ったと


その後 はなしはうつり
パパのデモクラシー等の話に
ポスターの絵はほとんど 永井氏のお父様(画家)の絵
時代の大きな変革のおこった次の年 熱が冷めて
でも、時代の中心人物でなく暮らしている庶民に変化がおきている
そんなところを描きたいのだ というお話あり
余談で三谷幸喜氏のファンで 彦馬がゆく初演を観られているお話がでていました



ラ抜きの殺意も放送されましたね
これはDVD化されているようです
二兎社さんのホームページにでていました


最初にも書いた 悪い点が長所だったりする
そう お二人ともうまくいかなかった時代があるからこそ
今のご活躍があるのでしょうね
最初に役者の段階で次々と役が回って来ていたら 今日の大石氏のドラマも永井氏の脚本もなかったのでしょうね、、